地盤補強の基礎工法
どんなに弱い地盤でも、しっかり地盤補強をすれば建てられないところはありません。ここではそのための代表的な地盤補強の方法をご紹介します。
地盤に適した基礎を選ぶには
- 同じ地盤でも建物の種類・構造により、基礎選定は変わります。地盤調査により得られたデータにより基礎の選定をします。
地盤がよい場合の家の基礎は?
良好地盤に家や建物を立てる場合の基礎は、布基礎、ベタ基礎と呼ばれる基礎を採用します。最も一般的に多く採用されている工法です。しかも経済的です。
- 布基礎
- 逆T字型の基礎。建物の重さや地盤の強度に合わせて、基礎底盤の幅を決めます。
- ベタ基礎
- 地盤の強さが均一であれば、多少軟弱な地盤であっても頑張る基礎です。しかし、硬さのバランスが崩れた地盤には対応できません。
地盤が悪い場合(軟弱地盤)の基礎は?
地盤が悪い場合(軟弱)でも大丈夫です。軟弱地盤の上に家を建てる場合には、布基礎、ベタ基礎下の地盤を補強すれば安心して家を不同沈下などから守れます。補強方法は、色々ありますが一般的に多く採用されている工法は表層改良、柱状改良、小口径鋼管杭工法等です。この他にも色々な地盤改良工法があります。家の大きさ、家の重さなどを考慮して検討すると良いでしょう。
- 表層地盤改良
- 基礎の下に厚さ1m程度の土と固化剤を混ぜて、人工的に硬く均一な地盤をつくります。
この方法は土と固化剤を混ぜた後、重機で転圧し、地盤を固めます。この時に手を抜くと良い地盤はできません。表層地盤改良は入念な転圧が必要です。 - 柱状改良(ソイルコラム工法)
- 土とミルクセメントを混ぜ合わせ、土の中に電柱の2倍ぐらい(40~60cm径)の柱状体をつくります。太く大きな柱なので、その摩擦抵抗により家を支えます。
土とミルクセメントをいい加減に混ぜ合わせると、まともな柱状体ができません。柱状改良は丁寧な攪拌が命です。 - 小口径鋼管杭
- 硬い層まで、10~16cm径の鋼管杭を打ち込みます。杭は硬い層に突き刺さり、確実に家を守ります。
この工法は中途半端な施工で杭が硬い層に届いていない場合は、まるで効果がありません。杭は支持地盤が命です。